2006年01月18日

蟲師第11話「やまねむる」

今回はすごい。気付けばジッ…と見てた。

風景のタッチがどれも細やかで空気を感じるし、映像表現や演出もいつものように原作からそう逸脱するものではないけれど、何だか今回はすごく活きている。
まあわがまま言うとムグラノリのシーンはもっと見えるものの形がはっきり見えるほうがよかった。疾走感はよかったけど、何かがうごめいているだけみたいだったから。でも「こっちをみた!」のテンポはいい。読んだときのイメージどおり。
庵周辺の絵も綺麗だ。この感じ……アニメのクオリティじゃないですよ。
「遠くの鐘の音」だから音が小さくて、音量を大きめにしないと聞こえにくかった。まあ仕方ないのかな。ストーリー上はっきり聞こえてもなあ。
夜鳴き声に眼を覚ますシーン、微妙に視点引いて、不穏な雰囲気を高めている感じ。
霞たなびく山頂の会話もまたいいなあ。色味とか。
光脈筋に立ち上る「むせ返るような」精気のきらめきとか、暴走する精気で腐った山のおどろおどろしさ。本来のヌシであったイノシシの風格。イノシシ輝いているよ…。どれもすげえ。ただ囲炉裏端での会話に入るヌシのフラッシュバックは本当に瞬間で解りにくい。
これは原作ではない表現だけど、「あんなことは口にしてもならんかったのに…」といいながら杖を握る手に力を込めるムジカ、その腕を掴んで引くギンコ。どーいう効果を上げているとかはよく解らない。ただ、ないよりはあったほうがいい、漫画よりも「改良」されたポイントじゃないかなと思う。
原作より「食われた」感が薄いね。もっと、ただ「消えちゃった」感じ。どっちもいいけど、静かなあっけない感じがアニメバージョンのほうが好きかな。
「ムジカの記憶」から覚めるギンコの直後のカット。山を見上げるコダマ。これいいね。ていうか気にとめていなかったけど、原作にもあったんだね。一コマ。
最後までクチナワの姿をはっきりとは見せずに引っ張るちゅう演出は、原作でもすきだったところ。枯野で見上げる山。そこにクチナワ。フルカラーのアニメだといっそう「見事なもんだ」。かぶさってくるEDがまたいい。

まあ毎回かなりの完成度だけど、特に。
結構重要な話みたいだし、特別力はいってんのかなやっぱ。
posted by 魚 at 12:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 映像 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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