2009年06月29日

「バスカヴィル家の犬」

アーサー・コナン・ドイル 河出書房新社/シャーロック・ホームズ全集・5

魔犬伝説が伝わる富豪バスカヴィル家の当主チャールズが不審な死を遂げた。近くに犬の足跡があったことから、付近住民に伝わる魔犬の仕業と噂する。チャールズ卿の主治医・友人であったモーティマーはホームズに調査を依頼する。別の事件を追うホームズに代わり、後継者であるヘンリ卿とともに館を訪れる。周囲には何やら訳ありっぽい人々、潜伏しているらしい脱走犯、そして広大な荒地に響く謎の吼え声。

偶々「バスカヴィル家の犬」という言葉を耳にしたので読んでおこうと。
荒涼とした湿地帯の広がる田舎の雰囲気が面白い。怪奇幻想譚という感じ。理性と幻想、文明と自然みたいな解釈をするのが妥当なのだろうけど、真相が明かされてかえって不審になるというか結局恐怖が勝るような印象。脱走犯の死とか、消えた飼い犬とか、犯人も姿を現さず消えしまうし。
あとは、いかにして書かれたかなど作者の周辺情報をマニアックに追う元本の解説と、見立て分析により本書はドイルの私生活の投影であると読解する訳者解説、ノリのギャップが面白かった。有名な仮説なのだろうけど、全部ぴったりはめるあたり胡散臭いなと思ってしまうタイプ。
posted by 魚 at 21:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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