2009年08月21日

「さようなら、ギャングたち」

高橋源一郎 講談社文芸文庫

人々が互いを名付けあう世の中で、詩人である私「さようなら、ギャングたち」は恋人「中島みゆきソングブック」、飼い猫「ヘンリー4世」と暮らしている。
詩の教室で、言葉に悩む人々と一緒に頭を捻る主人公と、大した言葉も持たないまま世間を騒がす不死身のギャングたち。互いが互いを名付けるということは恋人同士の冗談である一方で、わたしのように自分でも解らない含意があることもある。アイデンティティの規定というと違う気もするけどこの小説は同名なので、やはりそのあたりを言葉(による表現)というガジェットに託している気がする。
第二部は一番気軽に楽しめる部分だけどその分一番印象が薄い。それを言えば何が何処まで必要か、はっきりつかめていないのだけど。そういえば読んでいる間、これの前に読んだ『うたかたの日々』のオマージュくさいところ(娘の死のくだり)が気になっていて、なんていうか、些細な言葉ばかり気になって身動きがとれなくなるタイプだと改めて反省。
posted by 魚 at 21:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。