これとか「虚繭取り」とか「籠のなか」とか…四巻が一番好きかな。
蟲のアイデアも、おこす現象の「絵になる」美しさも、物語も、綺麗に纏まっている。
こういったところはアニメ化で変化しないので、むしろフルカラーの「春紛い」に期待して。
結果として、期待にたがわぬ素晴らしさでした。冒頭、雪の中を歩いていくミハル、くぼ地にうまれた春、カットが変わって降り落ちる雪の中を歩くギンコ…すげぇすげぇ。それはそれとして、あれは絶対同衾しているよね。ミハルが寂しがる…とかいってますが、自分が寂しいんですな。こういう機微が上手い。「うそふき」のイメージがちょうっとちがったな…花形態がハデ過ぎる気がする。細かなことだけど。ドラえもんの道具にあったな。春風団扇っていって、扇いだ部分に春を呼び寄せる団扇。あー、冬眠したいぜ春までぐっすり。