「恋はデジャ・ブ」
以前、テレビ放送されたとき、野球の延長のあおりくらって肝心のラスト30分だけ録画し損ねた因縁の一品。楽しいね。繰り返しの面白さが「見て解る」のはまさしく映画ならでは。いくらいっぺん自殺まで落ち込んだからといって、逆にここまでポジティヴになれるのか? たった一日で嫌っていた人の印象を180°変えて、惚れることができるのか? できる。できるのだ。コメディだから。ところで頭でわかっていても、指の筋肉が付いていかない気もするんだけどなあ。ピアノ。
「メメント」
アイデアだけでも面白いのを、表現方法で完全なものにしている。記憶や精神の自己欺瞞とか、こうもってくるか。上手い。ナタリーは明らかに仕掛けているとは思ったけど、あっこまで露骨にやってくるとはね。時間の逆行するイントロが格好いい。オチも僕は好き。
「モンティパイソン傑作集」
これがバカ歩き省か! もはや半ば伝説と化したコントの数々。しかし、『危ない』ネタや下ネタが多い。いやいや、好きだけど。ルピナスとかのナンセンスさが素晴らしい。一つのネタにいくつもいくつもバカバカしいギャグを重ねていく手法はまさに僕好み。蚊狩とか。あと「炭鉱の田舎町を出て、都会へ行った息子」逆転バージョンが印象に残っている。…でも実際あまり覚えてない。「変だった、とにかく面白った」ということしか。
「ミステリーメン」
ちょっと期待はずれだった。ヘッポコたちが集まって、ファイトを沸き立たせる中盤まではよかったんだけど(そういうネタに弱いから)。主人公に彼女ができるのがさすがに唐突すぎるし、博士の作る便利道具が本当に便利すぎるし。最終決戦の、一人一人に見せ場が順に与えられている構成も安易に過ぎる。VFXがヘンなのはまあいいけど。
「ドニー・ダーコ」
気だるく暗い音楽がいい感じ。ドニーの世界に対する青い怒り、その描写が秀逸。若者らしい若者。フランクはトラベラーではなく、未来予知のイメージを具体化したものか。理科の先生、国語の先生、太ったこ。丁寧に描かれている。それだけにオチにはちょっと困惑。ある程度途中で気づいたけど、そのまま終わるとは思わなかったな。因果がキレイに閉じるわけじゃないし。むしろ救われない人間も出てくる気がするし。